ちゃぽん、ちゃぽん
ちゃぽん・・ちゃぽん・・
雫が一滴、また一滴。
普通・・お酒って機械でぎゅぅっと搾るんだ。
でもこのお酒は袋吊り。
さらしの袋にお酒を入れて、それを天井に吊す。
自然の力だけで・・重力とお酒の重みだけで・・お酒が雫となって落ちていく・・
ぽちゃん・・ぽちゃん・・
すんごい・・気の遠くなる時間が過ぎていく・・
人間が手を加えれば・・もっと早く搾れるかもしれないけど・・
でも気長に・・ぽちゃん・・ぽちゃんと雫の落ちてくるのを待つ。
その一滴一滴が・・・やがて・・一本のお酒となっていく。
ちゃぽん・・・ちゃぽん。
リズミカルに一滴一滴・・・
雨音の雫・・・よりもゆったりとしたお酒の雫・・・
ぽちゃん・・ぽちゃん。
ずぅっと・・品切れだった・・三千櫻の純米袋吊り・・・雫酒が入ったよ。